父とのコミュニケーション 2006年 05月 12日
父にパソコンを教えています。
うちは私も弟もMac派なので、両親用のパソコンも教えるのに都合がいいMacにしています。(キーボードのカラーシールは私が貼ったもの) 渋賃の父がパソコンの購入をず〜っと迷っていたので弟がiBookをプレゼントしました。 で、年賀状を作るとなると必要となるのがプリンター。 私が退院してから地元の家電屋さんを一緒に見て回ったりしましたが、結局価格比較のサイトで調べ、安い価格の店で購入。 父、いいおもちゃができたようでいじるの楽しいようです。 おかげで私は退院後、ボランティアでほぼ毎日のように父専属のインストラクターをやらされています。 父に教えるべく年賀状ソフトの使い方を覚えたり、プリンターのインストールCDにバンドルされてた画像ソフトの使い方を覚えたり(自分も使ってるフォトショップではなかったので覚えなくてはいけません)何だか余計な仕事が増えてしまいました。 「お〜ぅい」の声(わからない所があると呼ぶ)がかかると何時間もそのまま父の横で拘束されてしまい、何も自分のことができなくなります。 でも今私は、父とのこういう平凡で普通の家庭なら当たり前の親子のなんでもない会話が " できるようになった " ことをとても幸せに感じています。 なぜなら、私と父は私の入院前の数年間、ずっ〜と親子の感情がこじれたままで大きな確執があったからです。 私の結婚問題や、仕事を辞めてしまい自宅にいること(父は私が掌蹠膿庖症骨関節炎のために仕事ができなくなり自宅療養せざるを得ないことを知りません)、いろいろな感情のこじれが積もり積もって、ずっと同居していながらも数年間食事も別(私は部屋で食べてたり時間をずらしたり・・)お互い顔を合わせるのを避け合っていたのです。 数年前のある元旦の朝、ずっと一緒に食事をしてなかった私は珍しく(正月の朝くらいきちんとせねば)・・と両親と一緒の食卓に座ったところ、この行動が父の逆鱗に触れ、今までのうっぷんを爆発させるかのように怒鳴りちらされたのをきっかけに、以来私も徹底して父を避けるようになってしまったのです。 頑固で一国な父から見れば、結婚するでもない、親の言うことも聞かず好き勝手な生き方をしている娘が、働きもせず家にいるなんて許しがたい事だったのかも知れません。 私もそんな父の態度に敏感に反応し、会話を持てば怒鳴られそう・・といつの間にか父を避けるようになってしまったのですね。 その間日常の中でたまに二言三言話す機会はあったものの、修復するきっかけも無く年数が過ぎていきました。 ーーーーーーーーー それが、今回の私の病気の発覚から1か月の入院、内臓摘出手術という大きな出来事があり、これがいい転機になってようやく何でもない世間話や冗談の言える普通の親子に戻ったような感じなのです。 当初、主治医の先生から「胆嚢炎に炎症があって肝臓に癒着もあるだろうし、このままこじらせたり手遅れになると肝臓や膵臓もダメージを受けて極めて重度な症状になるか命に関わるよ」と聞かされた親は「もしかしてこの子は私らより早く死んでしまうのかも・・」とかなりのショックだったそうです。 離ればなれの状況になって、私も一人いろんなことを振り返り今までの態度を反省し、考えを素直に改められるようになった事も大きいと思いますが、退院後からは自分から積極的に父と接し会話も増やしたり、毎日3度の食事を必ず親と一緒の食卓で取るようになってからは、そんな私の態度の変化に影響されたのか、父の頑なさもどんどん和らいでいったように思います。 こんな歳になって父と2人だけで家電屋さんに出掛けたり、できたばかりのショッピングモールに2人で行って父の洋服を見立てたり・・また家族揃って仲良く外食に行けたりなんて以前の私には絶対に考えられなかったですからね。 ーーーーーーーーー 親子って素直に感情表現するのが小恥ずかしいから難儀です。 でもやっぱり何でもいいから会話を持ったり一緒にTV見て笑い合ったり・・そんな些細なふれ合いが感情の通い合いにはとても大事な事なんですね。 そして今はそんな当たり前のことができる状態が何より幸せに感じるのです。 今、父の笑う顔を見て(父も本当は仲良くしたかったんだ、淋しかったんじゃないかな)と思えます。ある意味私と父は似てる所があるので、欠点もよく理解できるかわりに、それ故こじれると意地でも相手を許せず嫌ってしまうのですね。 「お父さんも強情だけどお姉ちゃんも強情だからなぁ」弟が言ってました (笑) 両親と一緒の穏やかで幸せな時間・・ 段々年老いてくる両親を見ながら、あとどれくらいの間こうしていられるのかなぁ・・と思うと、なおさら今が大切な時間に思えます。(いつまでも娘気分が抜けない私です)
by kyos_yansu
| 2006-05-12 17:32
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